2010年10月3日日曜日

「固有感覚テーピング」 4/7

続きで4回目です。


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本文

キネシオテーピングと筋の再教育

臨床的にはJandaの分類に従って、筋系は収縮または硬直しやすい筋と、
抑制されて弱化しやすい筋の2種類に分けられます。
これら2つの筋系の関係の変化が筋アンバランスもたらし、
続いて臨床的問題を引き起こす。

例えば股関節の過伸展は歩行周期の末期における重要な現象である。
このとき、縮んだ股関節屈筋と弱った殿筋のアンバランスな関係によって、
股関節が十分に伸展できなくなると、やがては機能障害的な
運動パターンが現れて、股関節の伸展の代償として、腰椎の前弯が
強調されることになる。このような筋アンバランスがある腰痛患者では、
腰椎分節にそれ以上のストレスがかかることを避けるために、
必ず正しい股関節伸展を回復しなければならない。股関節伸展を
回復するには徒手的治療やエクササイズと組み合わせて、
縮んだ股関節屈筋を抑制し、殿筋を促進するキネシオテーピング
使用が可能である。

キネシオテーピングで筋機能を変化させることにより体の部分への
フィードバックが正常化し、患者の意識的な連動パターンの矯正が促される。
キネシオテーピングは患者が能動的に運動を望ましいパターンコントロール
できるようになるまで、またはテープを外しても症状に対する効果が
維持されるようになるまで、使用を続ける。股関節伸展の
正しい運動パターンは、やがてフィードバックが十分に
繰り返されることにより、再びプログラム化される。

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キネシオテーピングの使用目的を患者さんに説明する際に
とてもわかりやすい内容ですね。

私はキネシオテーピングの効果は、筋の周囲の
「活動環境を改善」しているのだと思います。
(革ジャン、革パンを着てラオウに立ち向かうケンシロウに、
「戦うならこっちの方が動きやすいよ」と言って、ジャージを
手渡しているようなもの・・・)

つまり、「もう少し股関節を曲げたいのに・・・」と
筋が動きにくい状態にあれば、まわりをゆったりしてあげれば、
曲がるようになりますし(敢えて引用するなら「促進」)、
「曲げにくいけど、ここでがんばって曲げなきゃボール蹴れないし・・・」と
特定の筋が過剰に働いていたのであれば、まわりをゆったりして
あげることによって、「枷」がなくなり、本来の活動量に戻ることができます
(敢えて引用するなら「抑制」)

まとめると、
キネシオテーピングを貼ることによって、
皮膚、軟部組織を介して
「使えていない筋」&「使い過ぎの筋」はどちらも
「元の状態に戻る」のではないでしょうか。
キネシオテーピングは直接「筋」へのアプローチではなくて、
「皮膚(軟部組織)」→「筋」の間接アプローチだと思います。
「促通」とか「抑制」という表現ではなく、筋本来の「生理状態に戻す」
という表現の方が適切かもしれませんね





つづく・・・

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