2010年5月8日土曜日

なんとなく貼っていいキネシオテーピングと慎重に貼るキネシオテーピングについて

今日はちょっと変わり種のネタを。
過去に行った講習会で「なるほどね」と感じた
瞬間があったので、お伝えしたいと思います。

それは大胸筋キネシオテーピングを貼る練習の時でした。

 ・貼る時の姿勢→問題なし
 ・皮膚の遊び →十分とっていた
 ・テープの「浮き(剥がれているところ)」→問題なし

うまく貼れていると思ったのですが、いまいち筋肉テストの
反応が良くない。(=貼る前と変化がない)

その生徒さんは柔道をされているのでもともと筋力が
あったのかもしれませんが、貼られている本人も変化が
ないような感じでした。

うーん なぜ?

もう一度筋肉テストをして、貼られている筋肉を
よーく見てみたら、なんとなく原因が・・・

【図1】









上図は本人じゃありません。イメージです。
このように見事に大胸筋が顕著に浮き出てきました。
(三角筋前部の起始は鎖骨の外側1/3、大胸筋鎖骨部の
起始は鎖骨内側1/2ということをまさに身体で教えてくれていますね)

ここで下図のテーピングを見てみましょう。

【図2】










原因は鎖骨部のテーピングが筋腹をしっかりとらえて
いなかった為だと思われます。大胸筋がさほど
発達していない一般の方の場合は、上図のような
筋肉の盛り上がりをそれほど意識しなくとも、
一般的なテーピングの貼り方で、大胸筋を覆う皮膚を
緩めてあげることによって、筋肉の反応をよくして
あげることは可能ですが、大胸筋がガッチリしている人の場合、
事前に筋肉の盛り上がりを確認して、収縮した時の筋腹に
うまくのっかるようなテーピングを施す必要があるのかもしれません。

(腕橈骨筋にテーピングを貼る時のように、一旦筋収縮させて
筋腹を確認してからテーピングを貼る必要があります)

つまり同じ筋肉テープであっても、体格・筋量に応じて
下記のように使い分けを意識した方がよいでしょう。

 ①ターゲットとなる筋肉の上にある皮膚を緩める為に貼るテーピング

 ②筋肉が最大限に収縮した際に浮き出る形に沿って貼るテーピング


①は血液・リンパ液の循環を改善、疾患症状の軽減、
運動後の疲労物質の蓄積予防、損傷箇所への血流の
増大等をサポートし、

②はスポーツ選手がある特定の動き(筋肉の収縮)をする際の
パフォーマンスUPをサポートします。

おそらく、ある特定の動きに抵抗かける筋肉テストでの、
テーピング効果の確認だったので、もともと筋力のある人に
してみたら①の貼り方ではもの足りなかったのかもしれません。
(大胸筋のキネシオテーピングは喘息にも効果があるのですが、
その場合は①の貼り方の方が有効だと思われます)

もちろん私の推論なので、「そんなことないんじゃない?」と
いう意見も“あり”ですよ。
ただ、5年前から一般の体型の方と筋量がしっかりある方とで
キネシオテーピングの貼り方を使い分けているのですが、
やはり効果の出方が違うように思えます。

競技でのパフォーマンスUPを目的とするのであれば、
「皮膚を緩めてあげる」というキネシオテーピングの
基本的な考え方の「一歩上」を見据えて貼ってあげると、
より効果を導き出せるかもしれませんね。


ちなみに「なんかこんな感じかなぁ」と貼ってしまう
テーピングで思いつくのは、

下僧帽筋、中殿筋、腓腹筋、上腕三頭筋です。
身に覚えありませんか?

これらも事前に筋収縮させて、筋肉の形を確認してから貼ってみましょう!

つづく・・・

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