「皮膚のしわ」と言われてもピンと来ない方もいると思います
ので、下図を見てください。この「しわ」を作れるように
なるのが基本中の基本です。
では、この「しわ」が身体にどのような作用を及ぼし、
その結果どのような効果を導きだせるのかを
考えていきましょう。まずキネシオテーピングの講習会でも
よく耳にする言葉だと思いますが「リンパ(液)」について
理解しておきましょう。動脈を流れる血液は栄養
(ミネラル・ビタミン・アミノ酸類)や酸素を運搬し
各組織細胞に配給しつつ最後には毛細血管へと至ります。
毛細血管の管組織の結合は粗く、継ぎ目から血漿
水溶液の一部分が組織中に漏れ出てきます。
この漏れ出た液体は細胞のすきまを満たし「組織間液」と
呼ばれ各細胞に栄養を与え、老廃物を回収します。
動脈で送られた血液総量を100%とすると90%が静脈へ、
残りの10%はリンパ管に吸収され再び心臓へ戻ります。
このリンパ管によって運搬される体液を「リンパ液」と
呼びます。表皮の下では、常に細胞に栄養が与えられ、
老廃物が回収されるというサイクルが行われています。
さて、ここで「皮膚のしわ」と結びつけて考えてみましょう。
しわができるということは皮膚が波打っている状態です。
当然「山」の部分と「谷」の部分が交互に連なります。
では「山」の部分の皮下の状態は一体どうなって
いるのでしょうか?
下図はキネシオテーピングを貼る前と貼った後の状態を
簡単に表したものです。
キネシオテーピングを貼ることにより、その伸縮性と
粘着性によって、皮膚を持ち上げることができるため、
その皮下の容積を増やすことにより、組織間液を
他の部位よる多く流し込めます。循環が悪い状態で
あれば、通常の状態に戻すことができます。
そして筋肉は組織間液という「潤滑油」を得て、
より動きやすくなります(パフォーマンスUP)。
損傷を受けた筋肉はその回復に栄養が必要なので、
キネシオテーピングを貼ることにより、皮下の体液循環を
上げて回復を早めることもできます。
当然栄養を与えるだけではなく、老廃物の回収も
行われるので、運動によって生じた疲労物質を
洗い流すこともできます(翌日に疲れを残さない)
皮膚にアプローチすることにより、その皮下の筋肉に
影響を与えることが可能になるのです。
次回と次々回も同様に皮膚へのアプローチについて
補足します。どうですか?だいぶキネシオテーピングに
ついてわかってきましたか?
皮膚の下では一体どんなことが起こっているのかを
考えながら貼ると意外と効果が上がるものですよ。
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続く・・・