2010年2月15日月曜日

腰痛のキネシオテーピング_腹直筋

腰痛のキネシオテーピングとして、仙棘筋、腰方形筋、腰腸肋筋を
紹介しましたが、これらは身体の背面に貼るテーピングです。
今回から腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋と身体の前面に貼る
テーピングを紹介します。
なぜ腰痛なのにテーピングを身体の前面に施すか疑問を
持たれる方がいるかと思いますので簡単に説明します。
まず上半身を支えているのはどこか?

背骨?

よく「身体の大黒柱は背骨である」と耳にしますが、
ここではこの考え方を脇に置いときます。
上半身を体幹から支えているのは腹筋です。
下の①の図を見てください。風船にある一方向から力を
加えた状態です。この加えられた圧力は
風船の内部で上にも下にも、どの方向にも加えられます。

そこで、①図の状態を身体の中にあてはめてみると、
②図のようになり、腹筋による体幹内部への圧力は
あらゆる方向に向けられます。当然上半身に向かって
上方へも力が加わります。この圧力の上に
上半身がのっかることにより、背骨(腰骨)への重力に
よる負担を軽減できることになります。

腹筋の支えがない状態が③図です。つまり上半身を
支える手段が背骨しかないため重力の負担が腰へ
掛かってしまうのです。

腰痛の時に用いるコルセットもこの考え方です。

外から圧力を加えてあげることで腹圧を高め上半身の
重みが全て腰に掛かるのを防いでいます。
コルセットは腰の傷みが軽減したら、使用しないよう
指示されますが、それは腹筋そのものがコルセットに
頼ってしまい長期間使用することにより
腹筋そのものが弱化してしまうからです。
その点キネシオテーピングは筋肉そのものを
賦活(出力UP)させる働きがあるので、長期の
使用になんら問題はありません。重度の腰痛の
場合は最初はコルセットを利用し、痛みが
軽減したところでキネシオテーピングを施す
対応をお勧めします。

【貼り方】

一般の方は3.75cm幅を使用
(体格の大きい方は5cm幅でも構いません)

1、可能な限り、股の付け根に近い位置から基部を貼り始めます
  (必要によっては毛を剃ってください)

2、へその横まで貼り、次に息を吸わせお腹を膨らませて
  貼る部位の皮膚を伸ばします。

3、肋骨の中央に位置する剣状突起の少し上
  (もしくは乳首の高さ)まで貼ります。
貼り終りが図のようにテーピングにしわができていれば

成功です。また、貼られた感じですが、身体の前面で
支えられている感触、腹筋の上に
上半身がのっかている感触を得られれば成功です。


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続く・・・