「共縮」という筋肉同士の状態があります。
共縮」の簡単な例を挙げると、力コブを作る腕の動きをしたときに
上腕二頭筋が収縮し、拮抗筋である上腕三頭筋は伸張するのが
本来の筋肉の動きですが、身体に力が入って(力んだ状態)、
リラックスできていないと、伸張すべき上腕三頭筋も収縮してしまい、
上腕二頭筋の働きにブレーキを掛けてしまうのです。
ブレーキとアクセルを同時に踏んでいる状態です。
投球、投擲動作、バレーのアタックのような、いったん「タメ」を作る
動作時に「共縮」が生じると拮抗筋が原因でしなやかな動きが
損なわれてしまいます。つまり、ある運動を行う際に「伸びる側」と「縮む側」が
本来の動きを行えば、運動パフォーマンスが損なわれることがありません。
これは柔軟性の向上にも応用できると思います。仙棘筋のキネシオテーピングを
貼ることにより前屈がしやすくなりますが、これは「伸びる側」へのアプローチです。
では「縮む側」とは一体どこか?この場合は腹筋群です。よって以前紹介した
腹直筋のキネシオテーピングを貼るとさらに前屈がしなすくなります。
(特にお腹が出ている人には効果大です)
今回は肩関節の稼動域を向上させる為に「伸びる側」と「縮む側」に
キネシオテーピングを貼ってみたいと思います。
部位別1の講習会に参加された方ならお分かりだと思いますが、
スクリーニングテストのライトテストで、稼動域のUPを確かめることができます。
まず背面に使用するのは「上腕神経キネシオテーピング」です。
これは頸肩腕症候群で腕の痺れに対症療法として貼るテーピングでもあります。
【貼り方】
■上腕神経キネシオテーピング
①手首を少し越えた甲側に基部を貼り付け、必ず手の平を自分の顔に向けた状態で、
抱き枕を抱えるように手首→肘→上腕の順に折り曲げて、皮膚の「遊び」を
取りながら、上腕1/2くらいまでI字テープで貼ります。
②上腕1/2を越えたところからY字テープの上方を頚椎の7番に向けて、
下方を胸椎の7番に向けて貼ります。
身体の前面には、大胸筋のキネシオテーピング、
上腕二頭筋のキネシオテーピングを施します。
■大胸筋キネシオテーピング
■上腕ニ頭筋
筋肉・関節稼動域を診て、縮むべきところが縮んでいない、
伸びるべきところが伸びていない部位にキネシオテーピングを貼ると
非常に良い結果が出せると思います。
つづく・・・
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